引用 http://www.nishikawasangyo.co.jp/より
こんにちは横山寝具店グループ・専務スリープマスターの横山隆一です。
寒くなると毛布を探している方に良く聞かれる質問があります。
「毛布は羽毛布団の上か下、どちらにかけると暖かい?」
昨年テレビでも取り上げられたことで、この質問がとても増えました。
【1】暖かさだけでは質の高い睡眠は得られない
それはこの質問をされる方の多く方が、
ただ暖かさを求めているのではなく「質の高い睡眠」を求めているからです。
そして暖かいだけでは質の高い睡眠は得られないので
スリープマスターとしての答えは
「羽毛布団には下にウールなどの天然素材の毛布を
室温に応じて掛ける方がいい」
となります。
なぜ、このような答えになるのでしょうか?
【2】寝床内気象(しんしょうないきしょう)
実はこの寝床内気象が答えの鍵を握ります。
寝床内気象とは「布団と眠っている人の間の空間の温度と湿度」をいいます。
寝床内気象とは? http://www.nishikawasangyo.co.jp/sleep/knowledge/10.html
寝床内気象は、多くの実験で温度は33℃±1℃、湿度は50%±5%(RH)と分かっています。
つまり、布団の中は34℃よりも暑くてはダメで、湿度も55%よりジメジメしてもダメなのです。
では、羽毛布団の上に毛布をかけるとどうなるのでしょうか?
【3】毛布を上に掛けると暑くなりすぎて蒸れすぎる場合がある
羽毛布団は、詰め物である羽毛(ダウン)がとても細かい繊維であるため、
その繊維が外へ吹き出さいないように、外側の生地にダウンプルーフ加工が施されています。
ダウンプルーフ加工とは? http://kijiya.me/?p=6
このダウンプルーフ加工が曲者でございまして、
強くこの加工を掛けると羽毛布団の通気性が悪くなるのです。
日本は「ホコリ」や「アレルギー」に対する抵抗が強いため、
多くの布団メーカーはこのダウンプルーフ加工を施しています。(ヨーロッパではダウンプルーフ加工のされていない羽毛が多く流通しています)
そのため、日本では羽毛布団を単体で掛けて使う場合、布団の中がムレやすくなります。
毛布を羽毛布団の上に掛けると確かに暖かくなりますが、
場合によっては暖かくなりすぎて、そしてムレすぎてしまうことがあるのです。
特にアクリル毛布は、天然素材に比べると吸湿性が悪いので
羽毛布団の上に掛けることで更にムレが進みます。
つまり布団と人の間に掛けて寝ると布団の中の温度、湿度が
理想の33℃±1℃、50%±5%になりやすくなります。
「寒くて眠れない」場合は
羽毛布団の上に毛布を掛けることをオススメしますが、
「より質の高い睡眠を目指す」場合は
羽毛布団の下に天然素材の毛布を掛けて眠ることをおすすめします!
横山寝具店グループでは、温度湿度の調節が得意なウールアンダーケットをオススメしております。
詳しくは店頭にてスタッフにお声掛け下さい!